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メール・マガジン
「FNサービス 問題解決おたすけマン」
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★第041号 ’00−04−21★
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脳力自主トレ
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●<問題解決>大好き人間
と自称している私ですが、その<楽しみ>のためには何か<問題>がなくては
ならない。 で自動的に、絶え間なく求めてしまう精神作用があるようです。
自分のことを「ようです」とはやや無責任ですが、常に自覚症状があるわけでは
ないのだから、ご勘弁。 しかし近くにいる人、たとえば我が女房の目にはその
ように映るそうで。 いわく、「不幸な性格ね!」。
要するに四六時中「それで良いのか?」、「もっと何とかならないのか?」など、
感じたり、考えたり。 しかも、自分の手には負えない、または責任の範疇でも
ないことまでいじくり回すわけ。 孔子様も、「これを楽しむ者に如かず」と。
*
筋力トレーニングの常識では、鍛えるべき筋肉の能力を30%以上40%くらい
発揮させていないと力が増さない、20%以下であっては萎縮してしまうという。
<脳力>も同様だろう、とするとこりゃ大変。 我々、日常行動は習慣化、即ち
無意識化しており、実はろくに<考えて>などいないからです。 脳力も自主的、
意識的にトレーニングしないと、向上どころか維持できない、という説あり。
何%と測る方法は無いだろうし、必要なトレーニング量にも個人差があるだろう。
けれどもとにかく、始終使っていないことには脳も退化すること、請け合いです。
* *
<本職>とは、たとえば<能力鍛錬>が<日常生活化>した人。 時たま、とか、
気が向いたら鍛える、ではいわば<趣味>のレベル。 体育会とサークルくらい
違うのではあるまいか。 アマチュアがプロを凌ぐ力を発揮することもあります
から<趣味>を軽く見たりはしないが、いやしくも管理職は<本職>でなくちゃ。
目や耳に入ることすべてに感度良く反応する訓練を自分に課するくらいであって
宜しかろう。 かつて私はそう信じて励み、それが<習い性とな>ってしまった。
新聞読むにも、積極的にヒッカカる姿勢。 <記事>には省略が伴い、すべてが
語られることは無い。 そこは脳力、<行間>を補い、<紙背>に徹し、何故か
<揚げ>られた<足>なら遠慮なく取らせて頂く。 まあ、一種のスポーツ。
何が<正解>か、即断は出来ない。 が、そうしているとある日、別の記事が
ヒントを与えてくれたりする。 点と点が結ばれて線になるスリル、ですな。
独断、偏見は誰しもですが、継続は力なり、いずれ補正は可能でしょう。
じゃ、何か一つ、やってみますか。
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●超氷河期とは言え、
4月3日の月曜日、「企業各社一斉の入社式」がともかくも例年通り、行なわれ
ました。 社長さんたちが、「激動の時代を反映して、企業の生き残りをかける
ための<変革>を強調し」、「新入社員に対しては<スピードとチャレンジ>を
求める姿が目立った」、という。
セレモニーも<協賛記事>も、この季節<恒例の行事>。 そう目くじら立てる
必要は無いでしょうが、オカシイと言えばやはりオカシイ。 たとえば、
何故「一斉」なのか? 「入社式」、しなくちゃいけないのか? 訓辞は「新入
社員」向きと言えるだろうか? 「新入社員」側の反応を伝える記事が無いが、
それで良いのか? などなど。 あなたは全然ヒッカカりませんでしたか?
*
「一斉」となったのは「新年度入りして初の月曜日」だから、らしいが、私企業
の会計年度が<4月から翌年3月>でなくてはならない、という法律は無いはず。
何故「各社」、即ち多数の<大>企業がそうしているのか、むしろ異様ですな。
業種により、繁閑のサイクルは異なる。 仕事の成果を締めくくるには、<閑>
期を活用する方が具合良いのではないか? なんてこと、誰か考えないものか?
<4月から3月>だと、いったい何の都合が良いのかな?
第一お役所年度がそうなっているから、かな? つまり、自社の都合ではない?
ということは、業務本位でなく対外的体裁本位? 仕事の成果が大切なら、体裁
は後回しでも良かろうに。
第二に、学校年度にも合う、か? 人事の基本が<新学卒大量一括採用>方式で
ある限り、その方が好都合だったろうとは思われます。 が、あいにく我が国の
大学教育は即戦力的プロフェッショナルを育成するものではない。 どちらの面
からも、当節の人材ニーズを満たしにくい、、 のに、その方式にこだわる、か?
* *
即ち第一、第二とも<形>が優先。 <実績>が求められること急な今、仕組み
を変える必要がある、と考えるべきでは? そのレベルの<変革>は、トップの
仕事でしょう。 <変革>を<強調する>なら、訓辞という<形>より、トップ
の<実績>で見せた方が、新入社員諸君にも分かりやすかろうに。
トップが<言う>だけでは、新人に何を望んでもムズカシイだろうと私は思うが、
エライ人は思わないらしい。 何かの時には、「そう言ってあるではないか!」
で通すのかも。 しかし何故、<する>が無いのか、あるいは旧態依然なのか?
* * *
人事制度の変革? キミ、そんなこと簡単に出来るもんじゃないぞ、、かな?
決算期の変更? 他への影響やマイナスも考えなくちゃいかんよ、、ですか?
トップ自身、<スピード>も無いし<チャレンジ>もしない、としか見えない。
私はしないが、キミら、やれ! では、多分、誰も動かせないんじゃないかな。
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●「失敗を恐れず、
新しいことに取り組め」という訓辞もあったというが、新人諸君、真に受けて
良いのかな? 「新しいこと」に取り組もうとするや、それはいったい何だ?
前例が無いぞ! なんて、カミナリが落ちること、よくあるんだから。
誰しも過去の成功体験にとらわれがちなものですが、もう、<上>の体験が役に
立つ時代ではなくなっている。 IT的「新しいこと」を提案しても、よく理解
し得ないトップはザラ、まして自ら先頭に立つ行動力のある人は極めて希です。
「失敗」すれば、サヨナラだけが人生、になってしまう減点主義は、もう改め
られたのかな? その方式で生き残って来たトップだからこそ<する>が無い
のかと思いましたがね。 新人の<失敗する権利>、どう保証されるのか?
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「失敗」は会社に利益をもたらさず、一方、新人を挫折させる可能性は高い。
どちらにせよ得は無いのだから、失敗はさせない方が宜しかろう。 育成上、
たとえ小さくとも<成功>の体験を積ませる方が良い、が<定説>です。
それには潜在的問題分析でシミュレーションするに限る。 まず、起こりうる
と思われるトラブルを具体的に書き出しましょう、、 とすると、これがもう
お気に召さなかったり。 キミ、何だねこれ? 縁起の悪い話は止めなさい!
ムシのいどころによっては、ヤル気が無いのと違うか?! 一喝されたり。
会社に損させたくて、とか、失敗を経験してみたくて、で意図的に失敗する人
がいるとは思いませんが、どこかで失敗は起きるもの。 その時、<訓辞>を
持ち出し、「恐れるな、とおっしゃいました」でお許し頂けるのかな?
失敗を恐れない勇気は必要ですが、<その後>がどうなるかは企業風土次第。
それが分かるまでは、新人さん、用心してかかるに越したことはありません。
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たとえ<信賞>は省略されても、<必罰>の方は忘れずになさる、のが普通。
しかもその時々、用いる根拠を恣意的に操るトップが少なくない。
どんな基準で評価されるのか分からない、では安心できません。 つい出方を
見よう、で動きが悪くなる。 「恐れるな」と<言う>より、評価基準を明示
<する>、トップ自身も実行<する>、方が激励効果が高いのではあるまいか。
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●しかし訓辞の中身、
まさか<その朝突然の思いつき>ではないでしょうね? それなら、
そのアイデアはすでに、在来社員には徹底されているはず。 彼らは心得て、
その趣旨に適う人材を選抜したはず。 なら、その人々を相手に訓辞するのは
「釈迦に説法」。 なさる必要なかろう、と思うが、やはりなさる。
それでは在来社員にも新人にも、それぞれの意味で<君らじゃダメだ。だから
私は重ねて言うのだ>という暗黙のメッセージを送ることになりはしないか?
聞かされる側の心理を考慮されたか、訓辞内容とそれまでの指示の類は整合が
とれているのか、チェックなさったか、、 など気にかかります。
*
「景気回復の牽引車的役割を期待されるIT産業では、」と記事は続き、
「H社は<変化の創造>を、F社は<発想力と実行>を求めた」そうで。
思わずアッハッハ!
「求めた」ものを秘めた人を採用し、そこに集めたのでしょう? 彼らの方
が会社にそれらを求める日がすぐ来るかも知れません。 入社式で、会社側
の<変化>、<創造>、<発想力>などをどれほど見せてやったのか?
これまでと、あるいは他社と違った受け容れ方や働かせ方、それをどう運営
するのか、など聞きたい、、と新人諸君が思ったかどうか。 それなら逆に、
たとえば1年後、そうしたトップの要望がどう浸透したか、達成されたか、
訓辞の趣旨に沿って過ごした(はずの)新人諸君が現実を評価してトップに
提出する、なんていう試みもあって良いのではないか?
そんな仕組みはこれまで無かったろうから、<変化>の<創造>でもあるし、
<発想>の<実行>にもなる、と思いますがね。 双方向性を謳うIT産業
なのだから、ムズカシイことは無いでしょう。
* *
同じくITの雄たるS社は、「社員一人ひとりが企業家・事業家として活躍
することへの期待感を表明した」という。 え? 本気?
昔から日本の大学はサラリーマン予備軍養成所、そこを出たということは、
基本的にサラリーマン志望の人々だということ。 無理な注文では?
それとも、比較的早くいなくなってもらうよ、の予告と解釈すべきか?
そこにいて「一人ひとりが、、」では、いわゆる「船頭多くして、、」に
なって、うまくないでしょうに。
* * *
I社では、「年を月に、月を週に、週を日に、時間軸を変える機敏さを強調
した」由。 こりゃノイローゼ患者か、過労死者が出そうですな。
スピードを必要とする業界ではあるが、それを<大卒>に求めますかね?
そんなバネの利いた若者、私は近ごろ見かけたためしがありませんが。
幸い「機敏さ」、あるいはその潜在能力を有する若者が獲得できたのなら、
そのノウ・ハウはスゴイ! と率直に脱帽します。 が、<普通>の中の
<上等>をピック・アップしただけなら、、 こりゃ殺人予告同然ですな。
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という具合、小さな記事一つにも興味が尽きることはありません。
我が女房が思うほど私が「不幸」ではないこと、この通り。
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●あなたもそんな記事を
目にされたはずですが、その時、どう思われましたか?
*
このように、トップのお話に論理的整合性が欠けることは常にあり得ます。
しかし、至上命令。 無視や批判は許されない、、とあなたは新人諸君に
語るのでしょうね。 なら、少々技法的に、
業務に携わって、たとえば、どの課題から?という時は、まず<訓辞>
内容関連のを優先させるべし。
<強調>事項は
MUST か、大きな重みを付けた WANT として含めよう、、
など説明なされば分かりやすく、抵抗も少ないでしょう。
様々ご苦労なこととは思いますが、あなたのお手伝い「おたすけマン」が
控えていることも、どうぞお忘れなく。
■竹島元一■
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